インフルエンザの予防法Topへ

 >  病気についての情報
 >  プリオン説はほんとうか?―タンパク質病原体説をめぐるミステリー (ブルーバックス)

プリオン説はほんとうか?―タンパク質病原体説をめぐるミステリー (ブルーバックス)

プリオン説はほんとうか?―タンパク質病原体説をめぐるミステリー (ブルーバックス)

福岡 伸一

プリオン説はほんとうか?―タンパク質病原体説をめぐるミステリー (ブルーバックス)

定価: ¥ 945

販売価格: ¥ 945

人気ランキング: 15696位

おすすめ度:

発売日: 2005-11

発売元: 講談社

発送可能時期: 通常24時間以内に発送



文章のうまさが光る
福岡さんの本はどれも読者を引きこむ文章力が魅力である。

内容は新書の域を出ていないが、(わざと平易にしているのかもしれないが)

ノーベル賞受賞に纏わる話は、崇高な科学者でも、どろどろした塊になるもんだな

と、改めて、感じ入る。



科学的思考に基づく論理展開
狂牛病の原因として、誰もが聞いたことのある「プリオン」。しかし、それは、説明力のある仮説にすぎない。この「プリオン仮説」の妥当性を、本書は、科学的、論理的思考によって再考察している。プリオン仮説の有利な部分、不利な部分を客観的に述べた上で、筆者の「レセプター仮説」による代案が示される。本書を読んだ後は、いかなる態度が科学的なのかということが実感できると思う。

浅はかな勘違いに気づかされました。正確に科学しないといけません。
 相関関係と因果関係を都合のいいようにごちゃまぜにして論理展開する政治家やコンサルタントの話を聞いていれば直感でウソを見破れると自信をもっていましたが、実は自分では高い精度で理解していると思っていた科学的なテーマで大きな勘違いをしていたうえに理解の仕方もいい加減だったことに気がついて、赤面させられました。

 何年か前に狂牛病の原因としてプリオン関連の初期の報道を読んだとき、自分なりにわかった気になってしまい、その後の進展を吸収する心の窓が完全に閉じてしまっていたのです。

 「蛋白質の二次的立体構造上、物理的に鏡像体が発生可能で、その量が一定レベルを越えれば、自己触媒によって増殖し、化学的には機能しないので病変となる。まあ、ありえそうなことかな。」というのが浅はかな認識でした。

 本書では、現役の科学者が、実験的な事実とまざまな理論的可能性を順をおって紹介し、わかっていることと確定できないことを峻別して正確に論述してくれます。専門家の業界外の我々に、これほどややこしい問題をこのボリュームで教えてくれる力量に感謝です。

 頭はもっと使わないといけません。


ブックマークに追加する

関連エントリー

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://uranutes.net/mt/mt-tb.cgi/17648

インフルエンザの予防法Top >  病気についての情報 >  プリオン説はほんとうか?―タンパク質病原体説をめぐるミステリー (ブルーバックス)



Google